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第5話 再会 竜の風がやむ時
あらすじ・1
空中城砦ローラントにて、
説得をこころみるロジェたち。
しかし、はやくも迫る
ペダン軍の魔の手。
ロジェたちは、ローラント軍と共に
ペダン軍と対峙する…。
ローラント城
獣人王ガウザーと共に
ミントスをたったロジェたち。
ペダンの悪しき企みを世界に
知らせるため、ロジェたちは
難攻不落とうたわれる
ローラント城へ向かう事となった。
ローラント首領 ガルラの間
※ロジェたち一同、そして玉座にはガルラ、脇にはミネルヴァ・アルマ・ジョスターが控えている
ガルラ
ふむ…
小国のペダンが、全世界を
相手に戦争を起こそうと…。
ガウザー
すでに、我が獣王城も
敵の手に落ち、
かろうじて生き残った者たちは
難民となりウェンデルに
向かっている。
ユリエル
ペダン軍の補給路を断ち、本国と
孤立させ続けることができれば
ペダンも戦争をあきらめざるを
得なくなるでしょうが、
ローラント首領ガルラ様の
おちからが必要不可欠なのです。
ガルラ
…。
ユリエル殿。
ガウザー殿。
あなたがたの言うことを
うたがうわけではないが…
いくさを仕掛けるにしては
情報があまりにも少なすぎる。
ペダンのような小国が、本当に
世界に向けて戦争を仕掛ける
つもりなのか
そのバジリオスという将軍が
本当に、世界を征服できるという
おろかな妄想に取りつかれて
いるのか…
それらを見極める時間も必要だ。
我々には各国に使者を送り、
状況の移り変わりを見守る
くらいしかできない。
それがローラントの答え、
とさせてくれ。
※城外、ナイトソウルズの下にロジェたち一同がいる
ガウザー
まったく…、
いくさは、先手必勝が基本だ。
あんな悠長な事では
命がいくつあっても足りん。
ユリエル
ガルラ様は外交によって
ローラントを成長させ、一族を
守り続けてこられた方です。
しかし、今、ローラントは
砂の国ナバールとの、外交上の
トラブルが原因で、国境付近では
緊張状態が続いています。
ジェレミア
ローラントとしては
背後にナバールという刃を
突きつけられたまま、
おいそれと打って出るわけにも
いかないのだろう。
テケリ
やれやれ、フクザツな
おとなの事情でありますねぇ。
キュカ
……。
※アルマが後方より現れる
アルマ
主たるもの、あらゆることを
うたがってかからなければ
民を守ることはできないのです。
どうか、ガルラ様のお気持ちも
さっしてあげてください。
キュカ
アルマ…?
アルマ
ひさしぶりだね。
キュカ!
やっぱり、あんただったんだね!
キュカ
久しぶりだな、アルマ!
相変わらず元気そうじゃねーか。
ちょっと太ったか?
はっはっは!
アルマ
大きなお世話よ!
…まったく。
※ミネルバ、ジョスターが後方より現れる
ミネルバ
キュカ!
ジョスター
久しぶりだな、このやろう!
とっくに、どっかで
くたばっちまってると思ったぜ。
キュカ
へへっ、あいにくと
簡単には死ねねぇ不便な体なんでな。
ミネルバ
昔から
おうじょうぎわの悪さだけは
一流だもんね。
キュカ
ミネルバ、お前も
言うじゃねーか。
がははは!
ロジェ
キュカ、知り合いなのか?
キュカ
ああ、ローラントにいた頃の
親友さ。
へっ、まさか、こんな形で
ローラントに戻ってくる事に
なるとは思わなかったぜ。
テケリ
あんな楽しそうなキュカさん。
初めてみるかも、でありますね。
ナイトソウルズ船内
ロジェ
キュカ、ごめん。
ゆっくりさせてあげたいのは
やまたまだけど…。
キュカ
気にすんな。
会いたくなったら
いつでも会えるんだ。
それよりも、次はどこへ
向かうつもりだ?
聖都ウェンデルか?
ユリエル
いや、まずは砂の国ナバールを
目指しましょう。
キュカ
………
ナバール…か…。
ユリエル
ええ。
ローラントに強力してもらうには
背後に突きつけられた刃を
取り除く必要があります。
ロジェ
ああ、そうか。
ナバールを味方につければ、
ローラントも協力して
くれるかもしれない。
さらにウェンデルが加わって
3方向からペダンをけん制すれば、
ペダンも身動きできなくなる。
テケリ
なるほど~。
うまくいけば、ペダンも
戦争をあきらめるかも
しれないでありますな!
ジェレミア
…ことが、すべて
思い通りに運べば、な。
テケリ
…?
どういう意味でありますか?
ジェレミア
…
あれを見てみろ。
※ローラント城に船団が押し寄せている
ロジェ
あれは…
ペダン軍?!
ジェレミア
どうやら、敵の行動は
思いのほか、早いらしい。
キュカ
ペダンのヤツら、
一直線にローラントへ
むかっているようだな。
ユリエル
ローラントが落ちては、
元も子もありません。
ローラントへ戻りましょう!
※ローラント城壁、アルマがペダン兵2人と対峙している。
そこへナイトソウルズが駆けつけ、キュカが降り立つ。
キュカ
よう、アルマ。
ジョスター。
苦戦してるみたいじゃねえか。
手ぇ貸してやろうか?
ジョスター
キュカ!
アルマ
フン、バカにしないで。
誰が、この程度のザコ相手に!
※アルマ、ペダン兵を一掃する
アルマ
でも、戻ってきてくれたんだね、
キュカ、ほんとに…。
ありがとう。
※続々とペダン兵が配置される
キュカ
ヘッ、礼は、うまくこいつを
のりきってからにしてくれ。
行くぜ!
※戦闘準備
※時間経過でボルドーン出現
テケリ
あわわ…
ててて、敵の援軍であります!
ユリエル
…あの空母の形は
ペダンのものでは…。
ナバール!
あれはナバールの旗艦
『ボルドーン』!?
キュカ
ああ、昔、一度だけ
見たことがあるが
まちがいねぇ!
ナバール首領オウルビークスの
空母だ!
ナバールノヤツら
すでに裏でペダンと
手を組んでやがった!
ジェレミア
どうやら、ナバールへ行く必要は
なくなったらしいな。
ロジェ
ローラント城に
直接乗り込むつもりだ!
まずい、急ごう!
※時間経過で、ナバール本隊登場
テケリ
あわわ、ナバールの本隊が
来てしまったであります!
ジェレミア
フン、ちょうど準備運動が
終わったところだ。
あたしの本気を見せてやる!
ユリエル
ロジェ、ナバール兵は地上MOB
ですから、重装MOBを使うと
有利に戦えます。
とはいえ、彼らは
少しくらいの段差など
軽く飛び越えてきます。
くれぐれも油断しないように!
※アルマ瀕死
アルマ
まずいな…。
このままでは…。
アルマ
ぐっ……
ロ、ローラントに…
…栄光あ…れ…。
キュカ
アルマーッ!!
《ゲームオーバー》※キュカが戦闘不能でも叫びます
※ジョスター瀕死
ジョスター
くそっ、ペダンのヤツら
いい加減、しつこいぞ…!
※戦闘不能
ジョスター
ミネルバ…すまねぇ。
お、お前を…守って
やれなかっ…た…。
キュカ
ジョスターッ!!
《ゲームオーバー》
※キュカ戦闘不能
キュカ
へっ…ザマぁねぇな…。
ロジェ、隊長…
後はたのんだぜ…。
ロジェ
キュカーッ!!
※殲滅
ジョスター
敵の攻撃が少しおさまったな。
キュカ、助かったぜ。
ありがとよ。
※戦闘終了
※城門前、キュカ・アルマ・ジョスターとアマゾネスがいる
キュカ
まさか、ナバールの連中が
とっくにペダン側についてるたぁ
思いもしなかったぜ…。
大丈夫か、2人とも。
ジョスター
俺たちは大丈夫だ!
ナバールのヤツら、すでに
城に乗り込みやがった!
ガルラ様とミネルバが心配だ。
キュカ、2人を頼むッ!
キュカ
わかった。
また後でな。
ジョスター。
※キュカ、城内へ
※ガルラの間では、既にナバール兵が乗り込み、ガルラは苦戦を強いられている
ガルラ
…ゴホッ。
…はぁ…はぁ…
た…たとえ、わたしが
ここで…たおれようと…
ローラントの意志は…!
死な…ない…!
※ガルラ、倒れこむ
ミネルバ
おかぁさま!
オウルビークス
フン、ナバールヤペダンと
手を組んでいれば、むげに民を
死なせる事もなかったろうに。
王のつまらぬ誇りが、時として
国を滅ぼすのだ。
ミネルバ
よくもお母さまをっ…!
※ナバール兵に取り押さえられる
ミネルバ
は、放せっ!
ペダンの犬!
※ロジェたち到着
キュカ
ミネルバ!
ミネルバ
はッ!?キュカ!?
オウルビークス
おっと、動くなよ。
お姫様の命が惜しかったらな。
ロジェ
きさまっ…!
キュカ
ガルラ様…!
…くそっ!
オウルビークス
…うん?
まてよ…。
キュカ…?
キュカ…といったか…?!
ハッ!まさか、こんなところで
会えるとはな。
ずいぶんと探したんだぜ?
お前を…。
キュカ
……。
オウルビークス…。
ロジェ
ペダンの増援が…。
おい、マズイぞ、キュカ。
※城門。ジョスター達がペダン兵と交戦している。
アルマ
ち…くしょう…!
ハァハァハァ…
斬っても斬ってもわいてくる…。
ジョスター
…
風が…。
アルマ
風が…どうしたって?
…!
やんだ…。
ローラントの風がやんだ…。
※黒い鏡のムービー
※黒い光が、城から登る。
※城内
ロジェ
エジーナの…黒い鏡!
まさか、ここにも…!?
オウルビークス
始まったようだな。
ジョスター
うおおぉっ!!
アルマ
どけえっ!!
ナバール兵
ぎゃっ!
ナバール兵
うげっ!
※2人が乱入する
ミネルバ
放せっ!ザコども!
ナバール兵
うわっ!
ナバール兵
ぐあっ!
※ミネルバが兵を掃い、オウルビークスに槍を突きつける。
オウルビークス
フン、さすがはガルラの娘。
気の強さは母親譲りというわけだ。
ミネルバ
よくも…。
よくも 母を!
キュカ
下がれ!
お前らの親分が
どうなってもいいのか!
オウルビークス
どうする?
これではお互い手詰まりだぞ。
ミネルバ
道を開けて!
彼らと、残った我が民を行かせなさい!
オウルビークス
まさか、
俺が、みすみす全員を
逃がしてやる、とでも?
ミネルバ
…私が、捕虜として残ります。
だから、みんなを…。
ジョスター
ミネルバ…!
ダメだ…!
アルマ
いけないよ、ミネルバさま!
オウルビークス
…クックック。
いいだろう。
取引、成立だ。
おめえら、武器を引け!
残った連中を、城外に出してやりな!
どうせこの城は、もう俺たち
ナバールのものだ。
※城外へ出される一行。
オウルビークス
おっと、キュカ。
聞けよ。
きさまとは、いずれ決着を
つけてやる。
弟のかたきは、かならずとる。
いいな?
首を洗って 待ってるがいい。
キュカ
…。
聖都ウェンデル
ローラントを出たロジェたち一行は
事の成り行きを光の司祭に
伝える為、ウェンデルへ向かった。
テケリ
ほぇ~。
ゴウカケンランでありますな。
ビースト兵
ガウザーさま!
お待ちしておりました。
ガウザー
お前たち!
ビースト兵
光の司祭様には、ひととおり
事情を説明しておきました。
光の司祭様も、闇の神官様も
共に、光の神殿にてお待ちです。
※神殿内
光の司祭
そうか…
ビーストキングダムに続いて
ローラントまで…。
ガウザー
ナバールの連中、水面下で
ペダンと手を握っていたようだ。
光の司祭
みたところ、そちらの方々も
ペダンの民。
なにゆえ、母国に
弓を引かれるのか…。
ユリエル
母国を愛するが故です。
このたびの混乱の元凶は、恐らく
ペダン王の右腕をつとめる
将軍セシリア・バジリオスと
みられます。
これまでは、穏健派の大臣がうまく
将軍をおさえてきたのですが…
ジェレミア
………。
ロジェ
ペダンは、実質バジリオス将軍が
実権を握っているようなものだ。
彼女さえ、なんとかできれば…
これ以上、戦火を広げずに済むはず。
光の司祭
……。
ユリエル殿…
といったかな。
ウェンデルは、知っての通り、
永世中立国だ。
残念じゃが、いくさに
協力するわけにはいかん。
ユリエル
……。
エジーナの鏡…。
…を御存知ですか?
光の司祭
・・・?
エジーナの…呪われた黒い鏡か?
ユリエル
ペダンが、あの、
いにしえの悪魔の力をかりて、
世界に絶望をもたらそうとしている、
としたら…?
???
エジーナの鏡…
それは、たしかか?
テケリ
うそじゃないであります!
テケリたち、このめで
たしかsに、みたんであります!
ガウザー
オレも見た。
黒い鏡の奥に、なんともいえない
まがまがしい気配が漂っていて…。
アルマ
私も、このめで
はっきりと見たよ。
あの鏡が黒い光を発した時…
決してやまないはずの
ローラントの風が
ピタリとやんだんだ。
???
…呪われた鏡が、ついに
見出されたというのか…
ウェンデル兵
なんですか、あなたは?!
ここは、神聖なる光の神殿ですよ?!
あっ、コラ!
勝手に入るんじゃない!
ナバール兵
と、とおしてくれ…!
光の司祭様!
どうか、おちからを…。
ウェンデル兵
申し訳ありません、
すぐにつまみ出しますので
光の司祭
かまわん。
見たところ、ナバールから
来られたようだが
いったいどうなさった。
その傷は?
ナバール兵
実は、このたびのペダンと
ナバールの計画を知った一部の仲間が
ナバールを離反したのですが
案の定、フレイムカーン配下の
部隊に灼熱の砂漠へと
追い詰められ、立ち往生しています。
我々と同じようにペダンから
離反した者達がウェンデルに
身を寄せていると聞き、
助けを求めてかけ参じた次第。
どうか、おちからを貸しては
いただけないでしょうか。
仲間を…
仲間を 助けてください…!
???
…ワナじゃないという
保障があれば…な。
ナバール兵
我が言、信じられず、
仲間がみな倒れたとあらば、
我が命、すでに果てたるも同じ。
ならば、今ここで、
この命かけてお願い申す!
ロジェ
まてっ!
わかった、オレが行く。
オレがこの人を信じる。
ワナだって構わない。
ユリエル
ロジェ…。
ベルガー
疑ってすまなかった。
私は、ウェンデルの
闇の神官ベルガーと申すものだ。
司祭殿、ウェンデルが動けぬとしても
私1人が、手を貸すくらいなら
問題あるまい。
私も、灼熱の砂漠へ連れて行ってくれ。
足手まといにはならぬはずだ。
(終)
あらすじ・2
空中城砦ローラントにて、
説得をこころみるロジェたち。
しかし、はやくも迫る
ペダン軍の魔の手。
しかも砂の要塞ナバールと
同盟軍を結成していたのだった。
激しい戦いの末、ペダン・ナバール同盟軍の手に落ちたローラント。
族長は殺され、族長の娘ミネルバは
捕虜となってしまう。
無力さを痛感したロジェたちは
光の司祭に助力を求める為、
聖都ウェンデルを目指す…。