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第4話 ミントス炎上 哭く月
あらすじ・1
ミントスで獣人王に降伏を迫るペダン軍。
獣人王は断固として降伏を拒む。
見せしめとして、村に火を放つペダン軍。
村人を避難させながら母国ペダンとの戦いが始まる…。
月明かりの村ミントス
ミントスは、獣王城の北東に
位置する、小さな集落である。
人間との争いを好まない、気性の
おだやかな獣人たちが集まり、
のどかな暮らしを営んでいた。
いまそこには、戦火の獣王城から
命からがら逃げ出した獣人たちが、
傷ついた体をよせあっていた。
そして彼らを追って、
ペダン軍の地上部隊が、
死神のように姿を
現わしたのだった。
ペダン軍将校
ゴホン、あー。
いいかー、バカ獣人どもー。
よぉく聞けよー。
全面降伏して、我が軍の
奴隷となるかー、
あーるーいーはー
戦って犬死にするか、
どっちでも俺は構わーーーん!
※ガウザー、獣人兵が対峙している
ガウザー
たとえ何度聞かれたとしても、
答えは同じだ。
誰がきさまらの奴隷になど!
ペダン軍将校
ゴ、ゴホン…。
あー。
いいだろう、バカな獣人どもめ。
交渉は決裂だ。
総員、戦闘準備!
アリの子いっっっぴきたりとも
ミントスから出すなよー!
※轟音と共に、民家に火が放たれる
ガウザー
おい、人間!
お前たちは、すぐにここを離れろ。
お前たちだけなら、
ヤツらの目を盗んで
逃げ出すことも可能だろう。
キュカ
さて、どうするよ?
ほんとにペダンを、自分の国を
相手に戦うってのか?
さっきまでは巻き込まれた
戦いだが、今は違う。
もう言い逃れはできねぇ。
ロジェ、お前だって恋人はいるだろ?
ここで戦うってことは、
国に残した恋人や家族の命を
危険に晒すってことだ。
そこまでして、ペダンのヤツらと
戦えるのか?
それだけの覚悟があるか?
ペダン軍将校
あー。いいかー。
いぶりだされてくるヤツは
決して見逃すなよー。
見逃したヤツはオシオキだからなー!
ペダン兵
はっ。
※燃える民家から子供が出てくるが、切り殺される。
ペダン軍将校
ムフフフ…。
ほれ、君たちも見なさい。
獣人どもの丸焼きだ!
いいねッ!
もっと燃えろ!燃え上がれ!
全部焼き尽くせ!
一匹残らず焼き殺せ!
ロジェ
エレナ…
ユハニ…
このまま進めば
いつか戦場で
出会うかもしれない…。
それでも、あの人たちを
放っておくなんて…
オレには、できっこないよ。
…ごめん。
わかってくれるよな…。
キュカ
ロジェ!
俺も行くぜ。
乗りかかった船だ。
テケリ
テケリも行くであります!
ジェレミア
もちろん行くさ。
ヤツらのやり口が気に食わん。
1人残らず、蹴散らしてやる。
ユリエル
やれやれ。
身勝手な部下を持つと
苦労しますね。
いいでしょう、
最後までおつきあいしますよ。
※戦闘開始
※視界に飛翔MOBが入る
ユリエル
む……
今回は敵に飛翔MOBが
いるようですね。
ロジェ、弓MOBを
召喚しましょう。
ロジェ
弓MOB…
例の4すくみの関係だな?
※弓MOB解説
ロジェ
なるほど。
弓なら飛んでいる敵でも
イチコロということか。
よし、弓MOBの
ポロンと戦わせよう!
※味方にダメージ
ユリエル
敵との戦いで
傷ついたようですね。
そんなときはヒーリングホームを設置しましょう。
ロジェ
ヒーリングホーム?
それを設置して
どうすればいいんだ?
※解説
ロジェ
…なるほど。
重要な施設だな。
しっかり活用していこう!
※時間経過で、敵増援
ペダン兵
ハハハーーーッ!
援軍の到着だーッ!
バカな獣人と
裏切り者を始末しろー!
※イーグルシップ、瀕死
ガウザー
いかんッ!
我らのイーグルシップが危ない!
守り通せ!
※イーグルシップ、撃墜
ガウザー
うおおおおおッ…!
我らのイーグルシップがッ…!
…反撃の手段も、
望みついえたかッ…!
《ゲームオーバー》
※住民、残り1人だけになる
ガウザー
我が同胞よ……!
すまぬ…!
全軍に告ぐ!
これ以上の犠牲者を出すな!
※住民、全員が戦闘不能
ガウザー
お前たちッ……!
オレのちからが
足りないばかりに……!
民のいない王国など
もはやなんの意味も、
価値もないッ……!
《ゲームオーバー》
※ガウザー、瀕死
ガウザー
くッ!
人間どもめ……
思っていたより手強い…。
が!
オレは獣人王!
負けはせぬ!
※ガウザー、戦闘不能
ガウザー
ぐッ……!
獣人王である、このオレが…
こんなところ…で……。
《ゲームオーバー》
※敵劣勢
ガウザー
もう少しだ!
一気にたたみかけろ!
勝利は目前だ!
※ペダン兵殲滅
ガウザー
村にいたペダン兵は
これで全部片付けたか…。
ひとまず落ち着けそうだな。
※戦闘終了
ロジェ
やった!なんとか
乗り切ったぞ!
ガウザー
安心するのは早いぞ。
ヤツらはすぐに、新たな兵を
仕立てて戻ってくるだろう。
こちらには、もうそれを
押しとどめるだけの
力はない。
ロジェ
…。
村を捨てて逃げるしか、
手はないだろうな。
ガウザー
逃げるだと?どこへ…?
我ら獣人を、誰が受け入れて
くれるというのだ?
ロジェ
聖都、ウェンデルへ。
ガウザー
ウェンデルか…。
ロジェ
ああ。
ウェンデルなら、人間でも
獣人でも、こころよく迎え
入れてくれるはずだ。
ガウザー
城を追われて、このミントスも
失い、人間に助けを求めるか。
多くの仲間が、勇敢に敵に
立ち向かい、倒れていった。
なのに…。
このオレ、獣人王が、身を惜しみ、
敵に背を向け、逃げ出すというのか!
ユリエル
退くことも、また誇りです。
いまはまだ、全てを失ったわけでは
ありません。
ガウザー
…。
ビースト兵
王よ、この戦いが終わったら、
また帰ってくればいい。
ビースト兵
そうですとも。
もう一度、いちから
やり直すだけの事。
より大きく、より美しい、
あらたなミントス…、そして
あらたな獣王城をみんなの手で!
ガウザー
そうか…、
そうだな。
命さえあればやり直せる。
何度でも、何度でも。
よしわかった。
ミントスを捨て
みなでウェンデルを目指そう。
ユリエル
それと、今回の件を他国にも
知らせなくてはなりません。
急ぎ、使者を立てた方が
よいでしょう。
ロジェ
ああ、バジリオス将軍は、
世界に戦争をしかけるつもりらしい。
いそいで他の国にも
戦いに備えてもらわないと、
大変な事になる。
ユリエル
よければ、その役は
私達が引き受けますが…?
ガウザー
お前たちが…?
ジェレミア
あたしは、聖都なんてとこで
じっとしてるのはゴメンだ。
キュカ
俺はどこへだってつきあうぜ。
ちゃんと、お足さえ払って
もらえるんならな。
テケリ
テケリも、モチロン、皆さんと
ご一緒するであります。
というか、一蓮托生なので
あります。
ガウザー
うむ…、だが、お前たちだけでは
他国の人間に話を信じては
もらえんかもしれん。
なにしろ、当のペダン軍の兵士なんだからな。
お前たちは、村人とともに
ウェンデルへ向かえ。
光の司祭に、事の次第を伝えるのだ。
オレは、この者たちとともに行く。
ビースト兵
はっ。どうか後の事は
ご心配なさらずに。
残された仲間は、俺たちがかならず
無事にウェンデルまで連れて
いってみせます。
ガウザー
よし。頼むぞ、お前たち。
※空母内(ローラント上空?)
ロジェ
オレたち、もう帰れる場所は
どこにもないんだな…。
ユリエル
この戦いがどこへ
向かおうとしているのか…、
それはわかりません。
でも、もう後戻りは
できないのです。私達みんな、
そして、この世界も…。
(終)
あらすじ・2
ミントスで獣人王に降伏を迫るペダン軍。
獣人王は断固として降伏を拒む。
見せしめとして、村に火を放つペダン軍。
村人を避難させながらの戦い。
そして、焼け落ちてしまった
ミントスを去る決意をした
獣人王は、ペダン軍の暴挙を
各国に知らせるため、ロジェたちに
同行することとなった。
目的地は空中城砦ローラント。
ペダン軍より先回りし、態勢を
整えなければならない…。